Posted on 木曜日 21 4月 2011
今日は随分と寒い日で何だか調子が狂います。
折角の春爛漫の気分が台無しです。
さて本日のお題目は「微生物腐食とバイオフィルム」です。
昨日の電位とかpHの話はこの中に出てきます。電位差も水素イオン指数(pH)も酸化還元反応に大いに関係するので当然です。
以下の引用はhttp://www-it.jwes.or.jp/qa/details.jsp?pg_no=0100060090
からのものです。
微生物腐食とは・・・・
微生物腐食とは,金属材料が微生物の存在下で,直接的あるいは間接的な影響を受け,激しい腐食を受ける現象である。古くから土壌環境における嫌気性菌である硫酸塩還元菌(SRB)による炭素鋼の腐食がよく知られており,腐食生成物として硫化鉄が検出される。また,最近はステンレス鋼の海水および河川水のような淡水中における好気性菌による局部腐食も注目されている。
そもそも腐食現象は金属材料と環境との相互作用であり,その使用される環境が自然環境である限り,地球上の物質循環と密接にかかわっている微生物の活動の影響を受けることは十分予想される。微生物は地球上の多くの環境中に生育し,条件が満たされれば増殖し,周囲環境の変化をもたらし,金属を腐食させる場合がある。微生物の生育は高等動物に比して広範囲の環境で満足され,水さえあれば生育すると言っても過言でない。材料的には,炭素鋼,低合金鋼,ステンレス鋼,アルミ合金,銅合金,高ニッケル合金等で微生物腐食が経験され,それらからなる構造物や機器に影響を与えている
長めの引用でしたが。。。錆に代表される腐食生成物生成の要因として微生物の存在が関係している場合があるというだけの話です。
そして微生物の仲介が実際どのように行われているのかは以下のリンクを参考に
大事なのは・・・バイオフィルム内の溶存酸素 (DO) 濃度を測定すると,金属表面に好気的な領域と嫌気的な領域が偏在する・・・ということ。
結果・・・同一の金属表面に酸素濃度の異なる領域が存在すると「通気差腐食」が進行します。通気差腐食の特徴は鉄の溶出(腐食)が嫌気的領域において局部的に生じる点にあり,一旦局部腐食が開始されると,その個所はさらに酸素の供給が減少することから腐食が促進され孔食が進みます。従って,バイオフィルムの中で生物活性が高い箇所が選択的に腐食する
上の現象をエナメル質の虫歯の成り立ちに当てはめると出来上がり。
バイオフィルムによって生じたearobicな個所とunearobicな個所とが出来ることで生まれる通気差腐食がエナメル質に孔を穿つ要因だとかんがえられないか?
通気差腐食=鉄だけで、他の金属と接していない場合でも、部分的に酸素の供給量に差があると腐食電池を構成することになります。例えば水の中に鉄を入れて、その一部が空気中に露出している場合は水面のすぐ下で腐食が進行します。これを通気差腐食といいます。http://cache.yahoofs.jp/search/cache?c=BDGjzMFZoqwJ&p=%E9%80%9A%E6%B0%97%E5%B7%AE%E8%85%90%E9%A3%9F&u=homepage3.nifty.com%2Fchernobyl%2Fryuukai.html
引用が多すぎて読み辛い感じになったので今日はここまでです。
まとめとしてはバイオフィルムという仲介者のふるまいの仕方で随分と歯表面で起こる現象が違って見えてくるというところでしょうか。
ミュータンス菌がわんさか酸を出してエナメル質を溶解する絵というのはバイオフィルムの存在が言われる以前からあった話です。
細菌学の世界ではバイオフィルムが言われてからそれまでと見方が変わったと言われます。
次回は象牙質の虫歯の話を絡めてみます。