Posted on 月曜日 21 3月 2011
震災報道はNHKを中心に見ます。
そうすると日々、目にしている原発の映像が見慣れてきた・・というか、逆に危機感が無くなってきたようにさえ感じてくるのです。
実際、爆発した、放水した、その方が絵的にどうという・・・不謹慎ながらも本能に訴えかける効果が強いので同じような絵に見慣れてしまうのは当然と言えばそうでしょう。
でも見慣れてきて危機感さえ薄らぐのは他にも理由があると先日思いました。
最近、患者さんから医院のレントゲン撮影時のⅩ線量について質問を受けました。
日々の報道でデリケートになっているという訳ではなく、むしろ報道の中でやたらと対比される医療行為の中の放射線量が気になって・・・そんな御様子でした。
勿論、レントゲン撮影時のX線量はかなり微量なのですが問題は「医療行為の中で使用される放射線と原発事故によるそれとを比較するのは論外」ということなんです。
東京ニューヨーク間が何ミリシーベルトとかも同じ類です。
被曝量は晒される時間が掛け算になって計算されるわけですからそのことを考えるとパニックを起こさないようにすることは大事ですがその手の比較論で安心するのは間違いだろうと思います。
汚染食品も「汚染」と言われるからにはやはり規定値を超えているからなので、口にするべきではありません。この場合「内部被曝」という分類で、当然他の医療行為と比較など出来るはずもないということです。
凡庸に見えてきてしまう原発の報道映像と被曝量についての見解の例えの際どさが相まって・・・諸外国との温度差も結構あります。
先の質問が出てしまうのはテレビで皆がそう言っているから出て当然です。
Ⅹ線を取り扱っている医療機関が同じようではイカンな!とそんな風に思った次第です。
歯科のⅩ線被曝量、できるだけ正確にお伝えしたいなと考えています。